①でお伝えしたように、音楽を学ぶ事は、言語の習得と大変似ているプロセスがあると考えています。まずは①のように、「ドレミ」を聴いて「ドレミ」と言う言語と結びつけると言う作業が始まると思います。
ピアノなど楽器の練習において、一般的には楽譜を用いて練習をすると言うことになると思います。これは国語の勉強だと国語の教科書があり、そこに文字で文章が書かれている。それを読みながら言語について学習すると言うことになるのと同様、楽譜を見ながらの練習に入っていくことになります。もちろん童謡程度の音楽であれば、お母様の読み聞かせのように言葉や音のニュアンスから入っていっても問題は全くないと思います。しかし少し曲が長くなってくるとそのようにはいかなくなってきます。例えば「ドレミの歌」を弾こうとすると、同じような音符が少しずつ位置を変えて並べられているので、その違いがわからないと取り組む意欲もわきません。
よくある事例ですが、それまでの覚えやすい短い曲から少し長い曲になってきたときに楽譜に書いてあることが理解できない状態。つまり「楽譜は読めない」と言う状況になります。その頃になるとよくおうちの方から「前は楽しそうに練習していたのに、最近は練習を嫌がるようになりました。どうしたらよろしいですか」と言うご質問を受けます。「今どんな曲を練習されていますか」と私が尋ねると大体少し曲が長くなってきて、音符の数が増えてきたあたりの曲に取り組んでいらっしゃると言うお返事をいただきます。
もちろん、この時点から楽譜を読む力をつけて行ってもまだまだ間に合うのですが、もっと早い段階で「読む習慣」をつけながら「読譜力」いく方が良いかと思います。
例えば「きらきら星」であれば、最初の1つ目のフレーズ「ドドソソララソファファミミレレド」はふりがなのようなものをつけても良いかと思います。その次のフレーズ「ソソファファミミレ」は前に出てきたフレーズの中から、同じ位置に音符のたまがある位置を探し当てるようにして、同じ位置であれば同じ読み方であると言うことを認識してもらいます。その作業ができれば自分自身でこの音符は何の名前であるか読み解くことができるようになります。
算数の勉強であれば、まず例題1は一緒にやってみて、次の練習問題、1は自分で解いてくようにする。それができるようにおうちの方のサポートはとても大切になってきます。もちろんレッスンでも行いますが、毎日の習慣の中で定着するものですので、レッスンの時だけでは、習慣化されませんおうちの方が愛情時間を少しかけていただくことで、お子様にとっても練習が楽しいものになるのではないでしょうか。それと同時に自分でやっていく部分を作っていきできるようになれば大変な自信になります。
この時点での音符の読みについては、リズムについては含まれていません。感覚としては知能テストに用いられるような図形の認識に似ているかと思います。
お子様とのスキンシップを楽しみながら、学習の基礎の基礎の部分を育てていってあげれば、きっとしっかりとした力につながっていくと思います。